「裸のオヤジにひざまくら」その5
オヤジと私の体勢は、まさにラブラブ新婚夫婦のヒザ枕状態ではないか!!
そんな状態のわたしを横目に、A氏はニヤッっと不敵な笑みを浮かべて
「じゃっ、よろしくっ!」
とその場を立ち去っていった
「じゃっ!じゃねーよ!!おいっ!!」
私がひざをはずすと、下は小石
(オヤジが起きるかも・・・イヤイヤ、小石がこすれてオヤジの頭から出血状態で警察に引き渡したら、暴行とかなんとか言われるかも・・・)
なんて考えると、ヒザ枕がはずせない・・・
時々、通りかかる人たちは、この光景を見て、「プっ!!」と笑って通り過ぎる・・・
そして、すぐ来るはずだった警察はなかなか来ない・・・
うちの警備員仲間も来ない・・・
あぁ・・・10分
あぁ・・・20分
そして、やっと警察が到着した
ハダカのオヤジにヒザ枕をしている私たちに警察も
「ププっ!!」
(あのねぇ・・・好きでやってるわけじゃないんですけど・・・)
警察はすぐに
「ほらっ!起きなさい!」
とオヤジの腕をつかんで、グイっと起こした
再び目を覚ましたオヤジは
「オラー!!○*#$ЩЭ・・・」
とまたまた酔拳エルボーを警察相手にかましていた
ようやくオヤジから開放された私が、警備室に戻ると、T氏・A氏は、饅頭をほおばりながら、お茶をすすっていた
そして、戻ってきた私を見るなり
「あははははは・・・・・」
(あはは・・・じゃねーっつーのっ!!)
(「これはオレのやりたい仕事じゃない!!」そう考える日々が続く私であった・・・)