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軽微な日常

警備員の日常から、思うこと、気になったことなど、いろいろ綴っていきたいと思います。よろしくお願いします!

「警備員の独り言」その2(音)

日常生活で「音」を気にする場面ってどんな時でしょうか?


例えば電話とか、チャイム、救急車のサイレン、隣人の音などでしょうか?


他人の家や旅行に行くと、聞きなれない音は気になります


自然豊かな場所でも、虫の声、川の水音、木々の葉音、鳥の声など・・・




私も、今のところに住むようになってから、もう8年になりますが、前面が3車線

の道路で、毎晩車やらトラックやら暴走族やらでうるさくて眠れない日々が続いて

「この引越し失敗!」なんて思っていたのですが、もう慣れちゃいました




さて、当警備室


いろんな音が出ます


今思いつくだけでも、対応が必要な音が10種類以上はあります


電話だけでも、外線1つと内線3つ


あとは警報音(火報等)、エレベーター内の呼び出し音、消火栓BOXからの呼び

出し音、駐車場からの呼び出し音3つ、身障者用トイレからの呼び出し音、設備関

連の警報音、侵入者の熱感知器の警報音、などなど・・・・・


これらを聞き分けなければなりません


だから、新人が入ってきたときは、まずこの音の聞き分けでパニックになります


入社1年経ってもまだ間違う人もいます


別の内線電話の受話器を持って


「もしもし・・・あれ?もしもーし・・・」ってやってます(笑)


私も警備室内で、聞き覚えのない音が鳴ると慌てちゃいます


設置後、3年経った設備管理用PCのバッテリー切れの音が初めて鳴ったときは、何

がなんだか分からなくて慌てちゃいました(汗)




鳴った音を放っておくと、大変な事態になってしまう場面が多い警備室


以前、記憶が確かではないのですが、どこかの宿泊施設で、別館の工事中に警報音

が何度も鳴るので、ただいつものように警報音を停止させてそのまま放っていたら

、真火災で、死傷者がでてしまったらしい


ですから、本来施設警備員は、音にビンカンに反応しちゃいますので、くれぐれも

警備員のいるビルで、変な音を出さないようにお願いしますね


すぐに飛んでいきますから・・・(たぶん)


m(_ _)m ペコリ


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「警備員の独り言」その1

立硝(その場監視で立つこと)って、人間鑑賞にはもってこいの仕事です




ただ(無料)でいろんな人間を観察できます


普段着で同じ場所に立ってジーっと人間観察してたらあやしい人でしょ?


でも警備員のかっこうしてたら、怪しくないんです


仕事だからね!




ホントにいろんな人がいます


たとえば、雨の日


みなさん傘をさしてビルにやってきます




・ 玄関先で濡れた傘を振って水を落としてからビル内に入ってくる(拍手~!パ

チパチ・・・)


・ ビルの中に入って、マットの上で傘を振る(まーいいでしょ・・・)


・ そのまま水を切らないで傘をたたんで入ってくる(うーん・・・床が濡れちゃ

う・・・)


・ 傘をさしたままビルに入ってくる(おかしいでしょ?)


・ わざわざマットを通り過ぎて、ロビーの石張りの床の上で傘を振って、ベチャ

ベチャにする(石張りの床は濡れるとすべって危ないんです。だから、清掃のおば

ちゃん達が一生懸命モップを暇なしかけているんですけど・・・)


・ そのままたたんで、床の上を引きずって歩く(お絵かきしたいの?)


・ 自転車に乗ったまま傘をさしてビル内に乗り込んでくる(あのー・・・)




それから、トイレの場所をよく聞かれます


お客「すいません。トイレはどこですか?」


私「あちらです」とトイレの方向に腕を伸ばして手のひらで指し示す


お客「ありがとうございます」と、軽く会釈する




これって、普通ですよね?


普通じゃないのかな?


私が、「普通」と思っているこのパターンの流れが思ったより少ないんです


この「普通」と思っているパターンに多いのが、意外と10代、20代のチャラチャ

ラした格好のお兄ちゃん、お姉ちゃん(礼儀正しい若者が多いのは嬉しい!)


あとお年寄りの方々




よくあるパターンは




お客「すいません。トイレはどこですか?」


私「あちらです」とトイレの方向に腕を伸ばして手のひらで指し示す


お客「・・・」と、無言で行く




最初はムッとしましたけど、もう慣れちゃいました


だってこっちの方が「普通」なんですから・・・




ひどいのになると


立っている後ろからいきなり


「トイレ!!」


私がビックリして、後ろを振り返って


「はい?」


と聞くと


チっと舌打ちして(何回も言わせるなよ!)と言わんばかりに「トイレ!!」




(あらら・・・随分と不幸を背負ってると思い込んでる人が来たね~・・・)




これは私の勝手な思い込みですけど、こういった、いつでも怒っているような人は


「劣等感の塊」「不幸を背負っていると思い込んでいる」人間だと思うんですね


私の周りにもいますけど、特徴として「いつも怒ってる」「不満だらけ」「自分の

不幸はすべて他人のせい」など


まー、私のような変な人間は、考えることが好き?なので


「嫌なこと」=「他人のせい」(怒って終わり)にしちゃうと、そこで思考が止ま

っちゃうでしょ?だから


「嫌なこと」→A「自分はどうすれば楽しくできる?」→B(やってみる)→AとB

の繰り返し


で、自分の中で「よし」と思うところで終わり、もしくは別の「よし」もさがす


で、どれだけ楽しくできるか、遊んでいます


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郵便受けにて

まぁ、どこのビルでもそうだと思いますが、郵便受けには


「チラシ等の投函はお断りします」


と明記されていると思います


断りなく投函している人を見つけた場合はすぐにお断りするのですが、うちのビルは、郵便受けがちょっと死角にあるので、見つけたときはだいたい大半を入れ終わっています(悲)


入れられてしまったチラシは回収しなければなりません


もちろん入れられてしまったのを分からない場合も多々あります


100以上ある郵便受けのチラシを回収するのは一苦労なんですよ


郵便受けをひとつひとつダイアルを回して番号を合わせて、ロックをはずして回収しなければならないんですから・・・




さて、とある日


一生懸命に名刺の倍くらいの大きさであろうか、チラシらしきものを投函している男をみつけた


年の頃は50歳くらい


白髪交じりの中肉中背、私服を着たふつうのおじさんだ


(お店の宣伝チラシのようではないね・・)


「すいません、こちらに書いてある通りここに勝手に投函できないんですよ」


そう言うと


「なんだい!別にいいじゃないか!こんなもの好きな人も中にはいるかもしれないじゃないか!!」


「はい?」(このおじさん、何を言ってるんだろう???ものすごい勢いで怒ってくるけど、なんなの?『こんなもの』って?)


「こんなもの好きな人のことを考えたことはないのか!バカにするんじゃないよ!!」


「はぁ・・・えーっと・・・何のことだか分かりませんが、投函したチラシは回収しますので、持ち帰ってください」


そう言うと


「持ち帰らねーよ!!入れてたっていいじゃねーか!」


と、ブツブツ文句を言いながら帰っていった


(回収しなきゃないのか・・・面倒だな・・・でも、なんのチラシだ?)


そう思って回収したチラシには・・・




『金星人の○○○○○(難しい名前だったので覚えてません)が78年ぶりに地球にやってきます。
○月○日 場所:○○
皆さんお誘いの上、金星人○○○○○を囲んで楽しいひと時を過ごしましょう!』




なる内容が書いてあった


(あらら・・・・・おじさん自信が「こんなの」呼ばわりしてるようじゃねー・・・)


確かに「こんなの」であった


おじさん、大正解!!


以上、金星人のお友達?のおじさんとお話できた日のお話でした(チャンチャン)


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「夜間対応(ヤンキー編)」その3

10秒ほどおいてまた


「ピンポーン」


(あれ?どうしたのかな?人が変わったか?)


「はい」


と出ると


「あのー・・・申し訳ありませんが、車出せませんか?」


というちょっと年配者の男性の声


「どちら様ですか?」


そう尋ねると


「私、呼ばれてきた代行の者です」


あらら・・・可哀想に・・・困ってる様子だ


こんな風に下手に出てこられると弱い


なんとかしてあげたくなっちゃう人間心理


「うーん・・・それじゃ、ちょっと待っててください」


そう言って、外から駐車場の入り口へと向かった


まずは、気づかれないようにコソッと静かに、静かに・・・


(様子を見てから対応を考えようね!)


駐車場の入り口には、ヤンキー兄ちゃん7人と、困った顔をしたおじさん一人


ヤンキー兄ちゃん達も我々との押し問答で酔いもさめて、なんだか疲れきっている感じだ


おれたち、このままここで朝までいなきゃないのかなーっていうあきらめ感が漂っている(ウシシ・・・)


本来だったら、警察呼んで立会いの下、シャッターを上げて車を出してやるのが正解なんでしょけど、まぁこの感じならそこまでする必要もないでしょ


そう判断して、ヤンキー集団の中に乗り込んだ


あくまで話をするのは代行のおじさんのみ


「話のやりとりは聞いていたと思いますけど、このビルはテナントの人でも夜間は入れないんですよ。でも、代行さんもこのままでは困るでしょうから、今回は丁寧な言葉遣いの代行さんの顔を立てて特別に開けます。一応、名刺いただけますか?」


と、ヤンキー達に聞こえるように話した


もちろん、ここでヤンキー達がなにか文句でも言ってこようなら、そのまま戻って警察を呼ぶつもりでいた


しかし、ヤンキー兄ちゃん達は一言も口を挟まなかった




『人にものを頼むときはどうすればいいのか?』


少しはヤンキー兄ちゃん達も理解できただろうか?


そうして無事、車を出庫させてこの日の残留車は0となった(めでたしめでたし)



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「夜間対応(ヤンキー編)」その2

「はい、どうしました?」


と返事をすると、


「入れろー!コラー!!」


と酔っ払ったような若者の声


「あのー、どちらのテナントの方ですか?」


「テナントじゃねーよー!!」


「どういったご用件でしょう?」


「どういったご用件じゃねーよ!車出すから入れろー!!」


「目の前の看板に書いてある通り、この時間は誰も入れませんよ」


入り口の看板には、営業時間と時間外の出入りはできない旨を記してある


「そんなの関係ねーんだよ!入れろ!コラー!!」


後ろのほうで大勢が騒いでいる様子がうかがえる




確かに残留車があった


見慣れないワゴン車が1台


声の様子からすると、5,6人はいるようだ


「ドン!バン!ガシャン!!」


音の様子ではシャッターやら周りを蹴飛ばしているようだ


しかし、シャッターを下ろしているので、モニターにはシャッターしか写っていない


状況は音でしか判断できない(うーん・・・)


何を言っても、まともに話の通用する相手ではないようだ


まぁ、車を出すだけなら入れても何も問題はないのだが、館内で別な行動をとられたら?(だって酔っ払いなんだもん)


いろんな想像力が働く・・・


いい加減面倒なので、


「入れないの!無理!!」


そういってインターホンの受話器を置いた


すかさず、「ピンポーンピンポーンピンポーン・・・・・・」


なんともうるさい連ちゃんの呼び出し音


今度は別の警備員が出た・・・


おぉー、どんどんヒートアップしてきたぞ!!熱くなってきた警備員!


10分位の押し問答


「もう切れば?」


と言って受話器を置かせた


さー、また連ちゃんピンポンか?


と思ったら


「ピンポーン」・・・


(あれ?一回押しだよ)


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「夜間対応(ヤンキー編)」その1

当ビルには、来客、荷物搬出入用の駐車場が地下1階にある


しかし、繁華街にあるビルのため、当ビルに関係のない車もよく駐車する


こちらとしては、いちいち入庫する車に


「どちらにいらっしゃった方ですか?」


なんて聞けない


だって、契約車も200台以上はあるので、いちいちテナントの人に聞いちゃったりしたら


「何回も同じこと言わせるな!いい加減覚えろ!」


って怒られちゃいます(涙)


それに今はテナントの方々も転勤の入れ替わりの時期


3000人はいるであろうテナントの入れ替わる人の顔なんかいちいち覚えられるわけがない


そんな記憶力があれば、きっとお偉い学者さんかなんかになっているだろう


ということなので、こちらとしてはどこに来たお客かわからないので、入出庫は自由なんです


だから、


「商店街のサービス券もらったんだけど、ここじゃ使えないの?」


というクレームに近い質問もよくあるんです


(入庫時の看板には『当ビルに御用のない方の駐車はご遠慮願います』って書いてあるのになぁ・・・)


などとは言えない


「申し訳ありませんが、こちらでは使用できないんですよ」


と答えます


「看板に書いてあるのに、入ってくるとき見てないの?」


なんて言ったら、


「あんな小さい文字なんか見えるわけないでしょ!!」


と、言われちゃう


確かに小っちゃい字なの・・・


それに、おばちゃん相手では、今までの経験上・・・あーーーーーー怖い怖い(ブルブル)


だからといって、看板の上に大きく貼り出してもあまり効果はないんですけどね(悲)




夜間は、外部からの進入を防ぐために駐車場の出入り口シャッターは下ろします


したがって、夜間ビルに入るには警備室前の通用口から特殊な方法でしか入館できません


当ビルのテナントの人間でさえも、その特殊な方法を知らなければ、入館できません


その方法を知らず、どうしても入館したい人は、夜間何時であろうと、そのテナントの責任者に連絡をして、確認がとれてから、夜間の入館用紙に記入してもらって、ようやく入館できるという徹底ぶりなのです


どこかの現場でか、顔見知りのテナントの人だからとフリーパスで通したら、その人は会社をクビになった人で、社内のものを盗んでいったという事件があったそうです


そんなことがあるから、誰であろうと簡単に入館はできない




さて、とある日の深夜


駐車場入り口のチャイムが鳴った


「ピンポーン」











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「僕は病気なんです」その3

しかし、呼び止めた以上は後には引けない


「はい、なんでしょうか?」


と、生真面目そうに答える若者の方はいたって平静だ


怒鳴った私の方がおかしいやつみたいやん(悲)


私は絡まった思考をほどくのに10秒ほどかかったろうか・・・


「あー・・・えー・・・っと、キミのしたことは、犯罪なんだよ!壁を直すのに幾らかかると思ってんの?」


「そうですか、でもボクは病気なので罪にはなりません」


とあっさり答えた


(これは、確信犯の手口じゃないか!今までにもやってきたから言えることだろ!?)


「犯罪にはならなくても、壊したら弁償しなきゃないのは分かるよね?」


「そうですね」


とまたあっさり答える


言葉に感情は全くこもってない


確かに病気なのだろうが・・・


「それじゃ、ビルのオーナーサイドに確認してもらって、弁償してもらうようなら、後で連絡するから。身分証か何か持ってたら、コピーさせてもらっていいかな?あと連絡先と。」


「いいですよ。隣の喫茶店に免許証の入ったバックが置いてあるので、持ってきますか?」


淡々と答える


(こんな病気で免許が取れるのか?もしかして逃げる口実か?)


「今、何か持ってる?」


「学生証なら持ってます。でも、免許証の方が顔が写ってるからいいでしょ?」


(やっぱり逃げる口実か?本当に協力的なのか?今度はニヤニヤしているぞ!?わけがわからない)


だんだんどう対応したらいいのか分からなくなってきた


そんなときは、あくまで事務的に接するのが自分を保てる方法


「学生証でいいから、こっち来て」


そして、警備室で彼の学生証のコピーと連絡先を聞いてから


「あとは、ビルのオーナーサイドに確認してもらって、弁償してもらうようなら連絡するから」


そう言うと


「そうですか、それじゃ」


とまたあっさり帰って行った


それから1時間ほどした後に聞いたのだが、喫茶店に戻った若者は、しばらくしてから急に床に横になって、笑ったり泣いたりして騒ぎ続けていたそうだ


喫茶店の人は、どうしたらいいのか分からず救急車を呼んだそうだ


救急車が来ると、彼はまた何事もなかったかのように平然と救急車に自ら乗り込んで行ったらしい


(彼がそうなったたのは私のせい?だとしたら、あの時どうすればよかったのか?見た目では分からない・・・

もし攻撃的なやつだったら、刺されてしまった可能性も?彼は今までにどんな事件を起こしたのか?保護者は?・・・・・)


などといろんな思いが頭の中を駆け巡っているが、未だに正解は分からない


なんだか可哀想な彼を思うと、ビルのオーナーサイドには何も言えず、凹んだ壁はそのままで自分の胸の内にしまっています


警備員としては失格なんでしょうけど・・・

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